2008年08月19日

メソポタミアの婚姻制2~持参財って?~

こんばんは~ m017  みつこ Very Happy です

今日は前回のメソポタミアの婚姻制の続きで、メソポタミアの婚姻をめぐる「持参金」「婦人の対価」「支度金」のうち、女側から男側へ差し出された「持参金(財)」について m036

それは、ひつじなどの家畜○頭 だったりしたそうですよ m101
yuboku.web

応援おねがいします m106
Blog Ranking
にほんブログ村 歴史ブログへ
ありがとうございます m022

まず、持参金(財)の登場は、遊牧部族が母系制 m202 から父系制 m203 への転換が大きなキー m242 となります。

人類はもともと母系集団 m202 だったわけですが、遊牧民族は父系制 m203 へと転換していきます。
なぜでしょうか?
詳しく書かれた記事を紹介します。るいネット『遊牧部族の父系制への転換は人類史のターニングポイント』
当時の遊牧部族になりきって、想像してみてください m103
~以下引用です~

・遊牧は過酷な生活であり、移動のための強い闘争性が必要な生産様式であったため、男の戦力が重視された。

・遊牧部族は、男同士の結束を高め、戦力を維持するために、母系制から父系制へ転換した。

①遊牧だと男の戦力が重視されるのはなんで?
・いい牧草地を見つけるためには、何百キロも移動する必要があった。また、草原地帯には、ハイエナやライオンやヒョウなどの猛獣もたくさんいて、それらの外敵から家畜を守る必要もあった。遊牧生活で頼りになるのは、数ヶ月の間搾れるヤギの乳と時々手に入るナツメヤシぐらいであり、過酷な貧しい生活であった。
・その際に、男に期待される戦力は、1)長距離移動に必要な地理の知識(どこに草があるか、どこが危険か等)、2)猛獣から家畜を守る防衛力、3)他部族と接触した時に縄張りを守る防衛力であった。だから、闘争性の高い男の戦力が重視された。

②父系制になったのは、なんで?
・大きな集団で移動するよりも小集団(15~20人程度?)に分かれて移動した方が、いい牧草地を見つけるうえで有利であった。だから、遊牧部族は、何グループかに分かれて、一定期間後に夏営地と冬営地で落ち合うことを約束して移動した。
・このような小集団による移動生活は、集団の自立度を高め、男同士の結束を高めることになった。
・一方で、遊牧部族は、小集団(氏族)の連合体であり、部族としてのまとまり(統合)を維持させる必要があったが、その際、貴重な(少数の)男を移籍させてしまうと、男同士の結束と戦力が維持できなくなってしまうため、父系制(女が移籍)を選択した。
・特に、生まれ育った自集団で、子どもの時から地理が頭に入っているという戦力は、家畜の死活問題=集団の死活問題に繋がりかねないほど重要な戦力であった。だから、男を移籍させるわけにはいかなかった。

③父系制になるとどうなる?
・母系集団では女が移籍することはないので、女同士の結束(共認)が強かった。しかし、父系制に転換してしまうと、女が一人で他の集団に移籍することになり、しかも、各々の女の出自はバラバラなので、女同士の結束(共認)は弱くなってしまう。
・女が移籍する場合は、婚資(家畜)を持参することがセットになっていたが、婚資の良し悪し(乳が良く出ればいい等)で、嫁ぎ先の集団からの扱いは変わってくる。(婚資が少ないと良く思われない。)
・だから、母系制よりも父系制の方が、女の不安は増大する。

・婚資は、初めは「嫁ぎ先の集団でも安心して暮らしてゆけるように」との親心だったかも知れないが、女の不安の増大から、しだいに「自分の娘が移籍する際は肩身の狭い思いをさせたくない」「娘が移籍する際の婚資は少しでもいいものを」という形でエスカレートしてゆく。

・そこで、女たちは、男たちにもっと家畜を増やすよう期待してゆく。この闘争期待は、自分の小集団(氏族)内の蓄財意識を生み出し、私有意識を芽生えさせてゆく。
・このような私有意識の芽生えは、氏族間の私益競争を促してゆく。(互いに家畜の多さを競い合うようになる。)しかし、氏族間の私益競争を放置しておくと、氏族間の小競り合いが増え、部族全体のまとまり(統合)がつかなくなってしまう。
・この危機的状況を打開するためには、各部族は、他の部族との縄張り闘争=部族間の私益競争を共通の課題として氏族をまとめるしかなかった。
・やがて、部族間の私益競争が高まってゆくにつれて、部族全体が私益集団としての色彩を強めてゆくことになる。


m146 m146 m146 m147 m147 m147


m148 が嫁ぎ先で心細い想いをしないように。。。
そんな親心 m233 から発した持参金。。。
いや本質的には、
自分の食い扶持を持参しなければ受け入れてもらえないほど、遊牧部族の置かれた自然外圧(環境) m018 は厳しかったのでしょうね m111
そういう状況の中では、女の役割不足感=存在不安が増大するのも想像しやすいですね。

投稿者 mituko : 2008年08月19日 20:18

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.kodai-bunmei.net/cgi/mt-tb.cgi/576

コメント

>部族間の私益競争が高まってゆくにつれて、部族全体が私益集団としての色彩を強めてゆくことになる。

これに自集団を正当化する観念が加われば、略奪→戦争まで、一直線ですね。
実際には、祖霊信仰がその役割を担ったのだと思います。
縄文人の精霊信仰が争いを抑止したのに対し、祖霊信仰は争いを加速する。
つくづく観念内容で人類は進化もすれば、滅亡もするのだと思いました。

投稿者 なおと : 2008年08月19日 21:33

なおとさん
さっそくのコメントありがとうございます☆

そうですね。
正当化観念はどんな略奪、侵略行為も正当化してしまいます。
現代でもそれは常にセットです。「正義のための戦争」とか(笑)
その起源が、この時代の「父系制への転換→私益集団化」にあるんですね。

投稿者 みつこ : 2008年08月19日 22:08

なるほど、女が移籍先の集団内で肩身の狭い思いをしないように、その対処方法が“持参財”だったわけですね。
ところで母系性の時の移籍する男たちは同様に不安になることは無かったのでしょうか?持参財がなかったとしたらどのように不安解消していったのでしょう。(それはなぜ女には出来なかったのでしょう)

投稿者 サハル : 2008年08月20日 11:20

サハルさん、コメントありがとうございます☆

母系で男移籍の場合、男が存在不安に陥らないか?ですね。

うーん、、、男は基本闘争存在なので、生産課題を担っている以上は存在不安にはならないような気がします。

採取や農耕社会を基盤に成立した母系集団では、婿入りといっても、夜だけ妻の居住で過ごし、生産活動は生まれ育った村で
行い、男は妻に対してではなく男の姉妹に対して食わせる責任を負っていたりするようです。

上記の例を移籍といえるかどうか微妙ですが、妻方への依存度が低い採取や農耕社会と違って、遊牧社会は出自集団から離れて別集団に完全に移籍しないといけない(出自集団には戻れない)という圧力が強かったというところが違うのかなと思いました。

あと、実感レベルになりますが(^^;、日本って今も帰省と言えば妻の実家に帰る人が多いようですね。男性に伺ってみたところ、自分の実家に戻るより妻方のほうが大事にされるので、居心地の悪さはないよ。何より妻が安心するからね☆とのことでした。

男性は課題さえあればどこででもやっていけるんだなぁ~(^^)と思ったのでした☆

投稿者 みつこ : 2008年08月21日 17:47

>男性は課題さえあればどこででもやっていけるんだなぁ~(^^)と思ったのでした☆<

なるほど、結局はそれが男と女の違いってことですね。
安定基盤を求める女だから、それがないと不安になるし、闘争存在の男は、課題がある限り充足は出来るってことですね(ナットク!)

投稿者 サハル : 2008年08月22日 16:26

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)